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【知っているようで知らない?】「町」は“ちょう”? “まち”?

コラム@パッション

地図や住所を眺めていて、「町」という漢字の読み方に迷ったことはありませんか?
「本町(ほんちょう)」や「本町(ほんまち)」といったように、同じ漢字でも読み方が異なる例は少なくありません。
さて、「町」は“ちょう”なのか“まち”なのか――今回は、この不思議な読み分けの背景を探ってみましょう。

 

◇読み方の違いはどこから来たのか?

実はこの2つの読み方には、歴史的な経緯や地域ごとの慣習が関係しているといわれています。

1. 江戸時代からの名残?

江戸時代の東京(当時の江戸)では、「町」という漢字の読み方に区別があり、

  • 武士の住むエリアは“まち”
  • 商人や庶民が暮らすエリアは“ちょう”

と呼び分けられていたという説があります。
この習慣がそのまま地域に根付き、現在も混在していると考えられています。

2. 地域ごとの慣習?

古くから栄えた地域では「まち」と呼ばれる傾向が強く、明治以降に整備された行政区画では「ちょう」が
多く使われてきました。

単なる読みの違いというよりも、それぞれの土地の歴史や文化を映す呼び名として定着しているようです。

◇まち・ちょうの歴史

「町」は“ちょう”とも“まち”とも読みますが、実は明確なルールがあるわけではありません。
地名の由来や地域の慣習によって読み方が分かれているのが実情です。
ちなみに、行政文書や住居表示では正式な読み方が定められている場合があります。
気になる方は総務省の「全国地方公共団体コード」などで確認してみてください。

地名の一文字に、歴史や文化、人々の営みが自然と刻まれていることもある――。
こうした小さな違いに目を向けることで、地域への理解や関心も少しずつ深まっていくのかもしれませんね。

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