豆腐屋がAIでテーマソングを作ったら、お客さんが来た話
青森県黒石市にある「奥瀬とうふ店」。
大正14年創業、100年続く老舗の豆腐店です。
地域の人に長く愛されてきたお店ですが、近年は決して楽な状況ではありませんでした。
長年の取引先だった地元スーパーの廃業、原材料費や光熱費の高騰。
価格を上げざるを得ない現実にも直面していたそうです。
そんな中、4代目店主が手に取ったのは、意外にも生成AIでした。
「AIを導入した」のではなく、「AIを触ってみた」
店主が始めたのは、Instagramでの発信。
そこで活用したのがAIによる画像生成、そしてAIで制作したテーマソングでした。
プロに依頼したわけではありません。
店主自身がAIを触り、試し、形にしたものです。
すると、その投稿が話題に。
「あの曲を聴いて買いに来ました」
そんなお客さんまで現れたといいます。
変えたのは「売り方」ではなく「伝え方」
豆腐の作り方は、これまでと何も変わっていません。
100年続いてきた味も、そのままです。
変わったのは、お店の存在の伝わり方でした。
AIは、作業を効率化する道具として語られがちですが、
この事例では、想いを遠くまで届けるための道具として使われていました。
地方だからこそ、AIは「武器」になる
人手も、予算も、時間も限られている。
それが地方の小さな商店のリアルです。
だからこそ、専門知識がなくても使えるAIは、強力な助けになります。
今回の事例が教えてくれるのは、
「AIを導入するかどうか」ではなく、
まず触ってみる人が、状況を変えていくということでした。
老舗の豆腐店が教えてくれたのは、
最新技術のすごさはもとより、一歩踏み出す行動の強さだったのかもしれません。