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技術情報:Xcode

Xcode

Appleが提供する統合開発環境(IDE)。macOS、iOS、iPadOS、watchOS、visionOSなどのApple製品向けのアプリケーションを開発するためのツール。

Xcodeとは

Xcode(エックスコード)は、Appleが提供している統合開発環境(IDE)です。iPhoneやiPad、MacなどのApple製デバイスで使用するアプリを開発する為には必須といえます。SwiftやObjective-CといったAppleの公式プログラミング言語をサポートしており、これらを使ってアプリをプログラムします。

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※最近では話題のFlutterでiOSアプリを開発する為にも必要です。

Xcodeの歴史

2003年「Xcode」としてバージョン1.0がリリースされました。これにより、macOS用のアプリ開発がより統合された環境で行えるようになりました。その後2005年にバージョン2.0がリリースされました。リリースされてから20年近くが経ちますが、未だに進化を続けているツールです。

Apple公式の統合開発環境(IDE)

Xcodeは、数ある開発ツールの中で、Apple製品のアプリ開発に特化した統合開発環境(IDE)です。統合開発環境とは、プログラム開発に必要なテキストエディタ、コンパイラ、デバッガなどを備えた万能なソフトウェアのことです。また、XcodeはAppleが公式で提供しているもので、対応OSはmacOSのみです。つまり、WindowsではXcodeをインストールできませんので、ご注意ください。

Xcodeが対応しているプログラミング言語

Swift: SwiftはAppleが開発したモダンで高性能なプログラミング言語です。Xcode 6以降で完全にサポートされており、iOS、macOS、iPadOS、watchOS、tvOS、visionOSのアプリケーションの開発に使用されます。

Objective-C: Objective-Cは、古くからあるApple公認のプログラミング言語で、macOSやiOSの初期から広く使用されていました。XcodeはObjective-Cのサポートを提供していますが、Swiftの登場により、新規アプリケーションではSwiftの使用が主流となっています。

他にもC++やC言語なども対応しています。

 これらの言語は、Xcodeのプロジェクト内で相互に組み合わせて使用することも可能です。特にSwiftとObjective-Cの統合は、Objective-CアプリからSwiftアプリへの移行を容易にしています。また、SwiftUIというフレームワークを使用して、SwiftでUIを宣言的に構築することもできます。

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Xcode5つの特徴

特徴①:初心者でも直感的に開発が可能

Xcodeには、初心者でも視覚的、直感的にiOSアプリ開発ができる「ストーリーボード(Storyboard)」という機能が備わっています。
さらにSwiftUIとSwiftを使用することで、より直観的にUIを構築していくこともできます。

特徴②:エディタを使いやすくカスタマイズ可能

エディタのカスタマイズ性の高さも、Xcodeの特徴になります。
例えば、行番号の表示、ウィンドウの分割、コードの強調表示、フォントカラー、フォントサイズなどを自由に変更することができます。

特徴③:ソース管理が行いやすい

システム開発の現場では、「Git」というバージョン管理システムが広く使われています。バージョン管理システムは、ソースコードの共有、編集履歴の保存に使われるため、チーム開発において必須のツールと言えます。Gitは、ターミナルから操作するのが一般的で、使いづらさを感じる人も多いと思います。しかし、XcodeはGitが使えるように統合されているため、Xcode内で簡単にソース管理を行えます。

特徴④:iPad AppをMac Appにスムーズに変換可能

Mac Catalystを使って構築したMacアプリでは、iPadアプリとコードを共有することができるほか、Mac専用の機能を追加することもできます。

  ※Mac Catalystをより詳しく知る

 

特徴⑤:アプリのテストが簡単に行える

アプリの品質を保つためにテストを行うことは、現在のアプリ開発では重要とされています。Xcodeには、テストに特化した機能も用意されており、現在編集しているコードに対して実行されるテストが自動的に追跡されるようになっています。常にコードとテストが紐付いている状態で、品質を保ったままコードの追加や改良を行うことができます。

バージョンアップを甘く見てはいけない

Appleより提供されているアプリケーション開発ツール『Xcode』。
Xcodeは各OSに併せて毎年バージョンアップしています。
みなさんは都度バージョンアップされておりますか?

macOSのバージョンアップに併せたメンテナンスを欠かさないようにしないと、ある日突然、動作が不安定になったり、アプリケーション自体が起動しなくなったりします。

※該当のバージョンのXcodeで行うアプリの開発、インストール、デバッグをサポートするmacOS、iOS、iPadOSのバージョン一覧。

バージョン macOS iOS iPadOS
Xcode 15.x 10.13~14 12~17 13~17
Xcode 14.x 10.13~13.3 11~16.4 13~16.4
Xcode 13.x 10.9~12.3 9~15.5 13~15.5
Xcode 12.x 10.9~11.5 9~14.7 13~14.7
Xcode 11.x 10.6~10.15.6 8~13.7 13~13.7
Xcode 10.x 10.6~10.14.6 8~12.4

Xcodeバージョンアップの注意点

放置したらこんな現象が…

お客さまからの依頼の中には、何世代も前から使い続けていたアプリケーションを最新OSに対応させて欲しいとの依頼もありました。
内部のロジックには殆ど手をつけずに新しいOSが出る度、若干の手直しで凌いでいたが、ついに限界がきたということでした。

◆不具合の現象

・画面の表示がズレる
・動作が途中で止まる

◆不具合の原因

・内部コード呼び出し引数の個数、または順番の変更
・関数名の変更、または削除

まとめ

Xcodeはリリースから常に進化を続けています。古い世代のソースコードから新しい世代へと改修をするのは、1世代分だけでも大変です。
本来、macOSのバージョンアップの際には、その都度、新しいOSでの動作に不具合を来たさないように確認したり、不具合がある場合には改修をするなどのメンテナンスが必要です。
ソースコードを見直し、新しく入れ替わった内部コードがあればそれに対応させ、画面表示に不具合があれば改修も必要です。
先程のお客様は一度にバージョンアップが行えず、何回かに分けてバージョンアップを行いました。
Macスペシャリスト集団のパッションでは、上記のようなメンテナンス/リファクタリングにも対応しております!

 

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